信頼できる医療情報を、患者さんへスムーズに提供！
迅速・的確な逆紹介を実現するメディマップ活用事例をご紹介！
東京臨海病院（東京都江戸川区）
病床数：400床/ 地域医療支援病院
メディマップ導入：2023年6月～
インタビュー：2024年11月
＜ご担当者様＞
地域連携・入退院支援センター
医療連携室 長久保 司 さま
東京臨海病院は、東京都江戸川区に位置する総合病院です。病床数400床、診療科29を有し、地域の皆さまの健康を支える医療を提供しています。
当院の医療連携室では、現在5名のスタッフが活動しており、限られた人数の中で近隣医療機関を訪問し、地域との連携を強化しています。前方連携は医療連携室が担当し、開業医や医療機関とのつながりを深める取り組みを進めています。一方で、後方連携は入退院支援室と医療福祉相談室が一体となって担い、患者支援の充実を図っています。
これらの取り組みにより、地域医療の円滑な連携と患者さんへのスムーズな医療提供を実現しています。
当院では、地域医療支援病院を目指すことがきっかけとなり、体制構築が始まりました。令和4年度の実績は紹介率49.1%、逆紹介率46.8％と地域医療支援病院を取得する基準に達していませんでした。 話を進めていく中で現状の確認と、そこから問題点の抽出をしてみようということになりました。
取り組み当時は、既存の患者さんの対応で手一杯となっており、新規で紹介された患者さんの受け入れが難しい状況が続いていました。 その要因として、逆紹介先が分からず、地域医療機関へ患者さんを戻せないことや、患者さん自身が当院での継続治療を希望していることが挙げられました。 また、院外の医師からも「紹介しても患者さんが戻らない」「どの疾患を受け入れてくれるのか分かりづらい」といった声がありました。 これらが適切な逆紹介を妨げ、結果的に外来のひっ迫や紹介件数の減少を招いていました。
この課題に対し、医師には逆紹介の意義を医療連携室長（副院長）から医局会で周知し、紹介元への逆紹介や、かかりつけ医を持たない患者さんには地域医療機関を紹介するよう方針を伝えました。 患者さんへの周知も、パンフレット配布やポスター掲示を通じて行いました。
その結果、約1年で紹介件数は1,156件、逆紹介件数は864件増加し、紹介率が73.4％（前年比24％増）、逆紹介率が63.3％（前年比16％増）という結果になりました。
かかりつけ医から紹介を受けた場合は、治療後に丁寧な報告とともに患者さんを紹介元へお戻しする。このような流れを作ることで信頼を得て、紹介件数増加につながったと感じています。
今後の課題としては、患者さんがより気軽に相談ができる逆紹介カウンターの設置、患者さん自らがかかりつけ医を検索できる環境づくりを検討しています。
私は、再診の患者さんへ逆紹介先を案内する際に、メディマップを活用して、クリニックの詳細な情報をお伝えしています。 多くの患者さんは、「かかりつけ医に戻っても、これまでと同じように専門の医師に診てもらえるのか」と不安を感じています。 そのため、かかりつけ医に戻る場合や、新しい専門医のクリニックに通う場合には、 現在治療を受けている診療科と同じ専門医がいることをしっかりと案内するように心がけています。
また、通いやすさ（アクセスの良さ）や、土日診療の有無など、患者さんにとって重要な情報も詳しく説明しています。 その際、メディマップやクリニックのホームページを見せながら、視覚的にもわかりやすく情報を提供するようにしています。
メディマップ導入前は、地域が発行している医療機関掲載冊子や、医療連携室で独自に作成したリストを用いて逆紹介を行っていましたが、情報更新に手間がかかり、 人手や時間が不足する課題がありました。こうした中でメディマップを導入し、逆紹介業務が格段に効率化されました。
導入後は、医師や職員から依頼を受けた際に、患者さんの疾患や住所などをもとに、希望に応じた医療機関の選定が可能になりました。 選定先情報には住所や電話番号、医師名、診療の特徴などの情報が含まれており、それらを患者さんに提供することで信頼性が高まりました。 特に、紹介先の医師からのメッセージが表示されることで、診療方針が明確に伝わり、患者さんからも好評を得ています。
今後は逆紹介カウンターの拡充と、医療連携室の対応力強化を進め、紹介体制をより充実させ、逆紹介率と紹介率のさらなる向上を目指します。
導入前のご相談も行っております。お客様の課題を伺ったうえで、よりよいご提案内容を提示させていただきます。お気軽にご連絡ください。
